株式よりハイリスク?雇われて生きる人生
タクシーのロイヤルリムジン、コロナで全社員600人解雇へ
日産1万人レイオフ コロナ禍でゴーン路線が重荷に
4/8日本経済新聞
コロナ渦に巻き込まれ、不幸にも職を失ってしまう人があとを立ちません。日本はオリンピックパラリンピックを控え、インバウンド需要を最高潮に持っていく腹積りでした。
そこに突如として「コロナウイルス」というブラックスワンが舞い降り、前出のタクシー会社のように大きく投資したあと被災した企業があります。あるいは、日産自動車のように、ここ数年経営問題で企業の根幹が揺らいでいたところに直撃したケースもあります。
いずれの場合も運だけでは語れない「雇われて生きる人生=決定権がない人生」のリスクをよく現していると思います。たとえ真面目に一生懸命働いていたとしても、こうした世情の中では「決定権」を持たない全く無力な人生です。
職を失うことがなかったとしても、それは一時的、たまたまでしょう。何せ、解雇された人々はよほどの資産家でもない限り、商品サービスの購買力は激減するわけです。つまり世の中、不景気にならないわけがありません。今すぐに解雇にならずとも、不景気風がこれからあらゆる企業を直撃するでしょう。
よく株式投資はハイリスクと言われますが、それは適正な株価で買えなかった場合に限られます。業績なりの株価であれば、企業の成長とともに(時間の経過ととも)にいずれ報われるのが株式です。
つまり、どんな株価で購入するかは投資家に委ねられています。他の誰かが決めるわけではありません。もちろんハイリスクかもしれませんが、「決定権」のある無しは人生において重要なファクターであると考えています。
「決定権」を企業やその経営者に丸ごと委ね、マニュアルをこなすように会社人生を過ごすことは、株式投資以上にハイリスクであることを肝に銘じたいと思います。