株主還元力で見る投資戦略
日経平均は23,000円を維持できずに反落。テクニカル的に円安進行も一服感が出てきており、上げ相場もそろそろ…ではないかと見ています。
旅する投資家の日本株ポジションは中長期保有銘柄のみのため、相場をぼんやり眺めるだけ。他方、米国株は高配当株を中心に時間分散で継続的に買い増しを続けています。
さて、高配当株をメインに投資を行う場合、気をつけなければならないことが二つあると考えています。
一つは減配リスク。そして、もう一つは配当払い出しによる税金です。
減配については、単一年度だけで業績を評価せず、継続的に見ていくことである程度は回避することができます。また、明確に配当性向をコミットしている企業は減配するリスクも低くなる傾向があります。
しかし、もう一つの税金については、払い逃れはできません(当たり前ですが)。これは考えようによっては、「配当でもらわずに企業内部に留保してもらい、税金分を有効な投資に回してもらう」方が、将来的なリターンが高まる可能性があります。
見方を変えれば、高配当株は有効な事業の投資先がないから利回りが高いとも言えるわけです。
そこで旅する投資家は、配当利回りに自社株買いを加えた「総還元性向(利回り)」で、企業分析してみようと考えています。自社株買いであれば、マーケットに流通する株数が減るため、株価の間接的な押し上げ効果が見込め、かつ税金を取られることがありません。
この考え方を銘柄分析に活かし、今後のマーケットを眺めて行きたいと思います。
<旅する投資家の総還元性向利回り> 米国株保有銘柄
このランキングを見る限り、配当利回りが低くても、自社株買いを含めれば積極的に株主還元をしている企業がたくさんあることがわかりますね。