落日のモノづくり大国（6502東芝）
東芝、最終赤字5325億円 16年４～12月期
【１１日 日経電子版】
東芝は11日、２度にわたり延期していた2016年４～12月期連結決算（米国会計基準）を発表した。最終損益は5325億円の赤字（前年同期は4794億円の赤字）だった。米原子力子会社の会計処理や内部統制をめぐり監査法人と見解が折り合わず、監査法人が決算内容に「適正意見」を付けない異例の公表となった。
16年４～12月期は売上高が前年同期比４％減の３兆8468億円、本業のもうけを示す営業損益は5762億円の赤字（前年同期は2319億円の赤字）だった。前回１兆円超の最終赤字としていた17年３月期通期の業績予想については「未定」とした。
ようやく東芝の決算が発表されました。しかし監査法人との折り合いがつかず、また、１７年３月期予想は「未定」の玉虫色決着となりました。本日決算発表ができなければ、上場廃止がほぼ確定となっただけに、ひとまず最悪の事態は回避されたようです。
この決算で、完全に内部統制不能の状態に陥っていることが明らかになり、株式市場を覆う霧は晴れませんでした。そして、決算書には…
「継続企業の前提に関する重要な疑義が生じている」との注記の文字。どうなる東芝！
そして…皮肉なことに、かつての日の丸家電メーカー（6753シャープ）もこの日、9％の急落。短期資金に翻弄されるマネーゲームの渦中にあるようです。
落日のモノづくり大国ニッポンとなってしまうのでしょうか。
