旅する投資家 長期投資の王道

優良株の下値を恐れず買い向かえ!

物流パニック(9064 ヤマトホールディングス)

日経ビジネス 10日]
Kさんは長年、配属先の管理職やヤマト運輸労働組合長時間労働を減らすことやサービス残業代の支払いを求めてきた。ところが会社が改善に動かないため、労働基準法に抵触しているとして、横浜北労働基準監督署などに訴えた。これを受けて2016年8月と12月に、ヤマト運輸に是正勧告が行われた。
~中略~
「ヤマトはサビ残を前提としたビジネスモデル。特に3年前にアマゾンの荷物を扱い始めてから現場では3割ほど荷物が増えたのに人が増えず、労働負荷が激しくなった」 Kさんは「朝8時半から夜9時まで荷物を運びっぱなしで、休憩をとれず、昼ご飯を食べる時間もない。仕事が終わらず夜9時以降に宅配したこともある。会社は社員を『人財』と呼ぶが、『奴隷』のようだった」と振り返る。

 昨今の人手不足を象徴する話題として、物流現場の窮状を取り上げた記事です。業務の急増に対して、会社側の対応が遅れていることが読み取れます。政府が「働き方改革」を進めるべくもなく、現場は待ったなしの状況です。

 企業の過剰サービス(再配達や即日配達)が構造的な問題の一因とも考えられ、デフレ時代の過当競争がそれに拍車を掛けています。

 ヤマトは大きな岐路に立たされていますが、ここからどのような経営判断をしていくのか、旅する投資家は固唾を吞んで見守っています。ピンチはチャンス。この苦難を乗り越えられれば、ヤマトの大きな飛躍につながると期待しています。

 それにしても…アマゾン恐るべし!