旅する投資家 長期投資の王道

優良株の下値を恐れず買い向かえ!

同じ金額使うなら「投資」と「未来」を意識

同じ金額使うなら 「投資」と「未来」を意識 【14日 日経マネー研究所 ファイナンシャルプランナー 風呂内亜矢】
■将来につながる消費
 気が進まないけれど断り切れなくて参加する飲み会費用と、仕事に必要な知識を得ることができる書籍代。両方とも5000円の出費ならば、書籍代に使う5000円の方が有効なお金の使い方のようにみえます。なぜでしょうか。考え方は色々あるかもしれませんが、同じ5000円の出費でもためになる書籍であれば、「いま価値を得る」だけにとどまらない効果があると感じられるからではないでしょうか。
 飲み会の会費は参加することに対して支払う費用ですが、書籍については読むことによって得られた視点をその後何度も仕事に生かせるかもしれません。日ごろから意識してこのようなお金の使い方をしていれば、積み重ねによって収入アップにつながる可能性があります。同じ金額を支払うのであれば、いま満足感を得るだけでなく、将来にも効果を発揮することに対して使う方が「お得」ともいえます。
■お金の「過去、現在、未来」
 お金の使い方を「浪費、消費、投資」に分けてみましょう。浪費はいわゆる無駄遣いのこと、消費は生活するために必要な支払い投資は新しい価値を生み出すことに対する支払いです。その日支払った金額がそれぞれ自分にとって浪費、消費、投資のどれに当たるのか振り返ることで、理想的なお金の使い方に近づけることができます。消費や浪費を減らし、投資を増やすことができれば理想的ですいわゆる「無駄遣い」である浪費もデメリットばかりではなく、生活に潤いをもたらす効果を生むことがあります。しかし、言い訳をしながら結果として浪費ばかりになっていないか、たまにはチェックをしてみてもいいですね。
 自分の支払いが浪費、消費、投資のどれなのかを判断する際、過去、現在、未来のどれに対する出費なのかを考えるという視点もあります。例えば、「過去」の失敗を挽回するために見えを張ったり、「既に」たまっていたストレスを発散するために支出したりするのは「浪費」に該当しそうです。
 「目の前」の生活をまかなうための支払いや、「瞬間的」な欲求を満たす買い物は、その場限りの支払いとなり「消費に該当することが多いでしょう。スキルアップにつながる勉強代や、新たな視点を得るための旅行や経験、学びたい人と話せる会食などは「未来」に効果を発揮する可能性が高く「投資になりそうです。
 お財布からお金を取り出す時に、「浪費、消費、投資」「過去、現在、未来」のどれにあたる支払いなのか意識してみる、払うことが決まっているお金は「投資」に変えられないか工夫してみるなど、自分の将来を意識したお金の使い方ができれば、金額以上の価値を得られるでしょう。

 よくマネー本で語られる、「浪費・消費・投資」に分けて、おカネの使い方を見直してみるという考え方です。

 かつて、ローンを借りまくり、浪費し放題だった旅する投資家は、「年収200万円からの貯金生活宣言」 横山 光昭 著を読み、抜本的な家計の改善に取り組みます。すると、みるみるメタボ家計が改善し、今に至る、投資中心のおカネの使い方に転換できたのです。
    まさに、たった1500円の単行本への投資が、その後の人生を変えるほど効果をもたらした経験が今に生きています。
 このところちょっと浪費がちな旅する投資家ですが、改めて初心に返りおカネの使い方をまた見直してみようと思います。